アクセントクロスを使う場合、ベースクロスをどのように選べばいいでしょうか。

だいたい感覚的に分かっていることですが、色彩調和論からその感覚を検証してみようと思います。

 

 

ジャッドの色彩調和論

ジャッドの最も有名な色彩調和論は4つの原理からなっています。

  • 秩序の原理
  • なじみの原理
  • 類似性の原理
  • 明瞭性の原理

 

類似性の原理を使った配色手法

ジャッドの4つの原理のうち一番簡単に配色に使えるのが類似性の原理です。

類似性の原理とは『同系色相、同系トーンなど共通性の持つ色どうしは調和する』というものです。

同系色やおなじトーンでまとめるグラデーションが最も有名な配色手法です。

日常生活でよく使われていますね。

今回は以下のクロスについて、類似性の原理を使って、配色を考えていきたいと思います。

RE51561(サンゲツ)

 

白と組み合わせる

この柄には様々な色が使われていますが、白をベースに描かれているので、ベースクロスの第一候補は白となります。

白いクロスと合わせると、もともとのこの柄が持っているイメージをそのまま生かした印象になります。

 

 

グリーンと組み合わせる

2番目の候補はこの柄にその次に多く使われているグリーンです。

グリーンといっても色々ありますが、できるだけ同じ色相、トーンでまとめるとなじみが良いですが、ベースクロスは面積が大きいので、リビングなどの広い部屋は1つ明るめのトーンを使うと圧迫感を感じません。

グリーンの面積が増えたので、もともとの柄が持っているさわやかで、ナチュラルな印象が強調されます。

 

 

ブルーと組み合わせる

3番目の候補として、クロスの柄にアクセントとして使われている濃いブルーを組み合わせてみます。

もともとの柄が持っているイメージとは違って、グッとクールな印象になります。

 

グレーと組み合わせる

以上、アクセントクロスの柄で使用されている色と組み合わせてきましたが、最後にお勧めの配色をご紹介したいと思います。

無彩色はどの色とも組み合わせのできる万能色です。

しかし白以外の無彩色では、有機的なこの動植物柄の雰囲気を壊してしまうので、青みのグレーと組み合わせてみました。

これも「類似性の原理」です。

 

もともとの柄が持っているやさしい雰囲気に、上品で洗練されたイメージが加わりました。